問題①
冬季の入浴時での注意事項で特に注意することは?
問題①回答
①.②.③全てです!
また高齢者は入浴する前に同居者に一声掛け 、同居者はいつもより高齢者の入浴時間が長いときは入浴者に体調確認の声掛けをしましょう。
問題②
高齢者の冬季における入浴時のお風呂の温度は、以下のうち何度が良いでしょうか?
問題②回答
正解は40度です!
消費者庁より、入浴時の注意喚起として「湯温は41度以下」の湯につかることを推奨しています。居間や脱衣室が寒い住宅では、熱めのお湯に入る傾向がありますので注意が必要です。
入浴中の死者数は年間約19,000人との推計もあります。
問題③
高齢者が冬季における入浴時に湯につかる時間は、以下のうち何分が良いでしょうか?
問題③回答
正解は8分です!
消費者庁より、入浴時の注意喚起として「湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしましょう」と発表されています。
問題①
湯船につかる入浴で期待される作用とは?
問題①回答
①.②.③全てです!
入浴には、「温熱作用」「水圧作用」「浮力作用」の3つの作用がある。
入浴が身体に与える作業は3つある。
温熱作用 | お湯で身体を温める。手足の血管を開き、血液の流れを促進する(血行が良くなる)。水は空気より熱伝導率が高いため、お湯の中に浸かることによって素早く熱を与えることができる。 |
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水圧作用 | お湯に浸かっている部分に対して、身体の表面から内側に圧力がかかり(静水圧)、血液循環に作用する。お湯に浸かっている部分が圧力を受けるため、半身浴よりも全身浴の方が影響が大きい。シャワー浴は、水流の刺激によるマッサージ効果が期待できる。 |
浮力作用 | お湯に浸かっている部分に対して、その体積の水の重さの浮力が身体に働き、身体が軽くなる。全身浴の場合は、空気中と比べて約10分の1となる。お湯の中では普通身体を支えている下半身への体重負担が減り、関節の痛みが和らいだりする。 |
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)
問題②
リラックスしたいときに最も適切な、お湯の温度は?
問題②回答
正解は38℃~40℃です!
熱めのお湯では身体が活性化し、ぬるめのお湯では心身ともにリラックスする。
「熱めのお湯が好き」など、お湯の温度には好みがあるが、お湯の温度によってどのような効果の違いがあるだろうか。
「42℃の高温浴での温熱刺激では、交感神経系が興奮して心拍数が増し、血圧が上がる」と言われている※1(図4、5)。気分転換をしたい時やすっきりと目を覚ましたい朝などは、42℃くらいの熱めのシャワー浴が良い。
「38℃のぬるい温度刺激では副交感神経系が優位になって心拍数は減り、血圧は低下する。筋肉もほぐれた状態になる」と言われている(図4、5)。心身ともにリラックスする温度であり、体温や心拍数が急激に上がることがないため、長くお湯につかることができる(図5)。就寝前に入浴する場合、ぐっすり眠る為には、ぬるめのお湯に入る事がポイントである。
※1)入浴の事典 東京堂出版 阿岸祐幸 編(P.208~P.209 白倉卓夫)
[熱め]42℃以上
交感神経が優位になり、体が活性化。
[ぬるめ]~40℃程度
副交感神経が優位になり、筋肉が弛緩。心身ともにリラックス。
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)
問題③
湯船につかる全身浴には、寝つきや睡眠の質を上げる効果がある
問題③回答
正解はイエスです!
良い睡眠と入浴は密接に関係している。睡眠には浅い・深いがあり、入眠後の最初に訪れる深い睡眠をしっかりとることが良い睡眠と言われている。入眠時に深部体温が下がると、深い睡眠を得ることができる。
これまで述べてきたとおり、入浴しない場合やシャワー浴を比較すると、浴槽浴は身体を温める効果がある。40℃10分の全身浴を行い、就寝前に深部体温を上げると、入浴しない場合と比べて入眠後の深部体温が下がりやすくなった(図17)。
また入眠後の直腸温の下がり方に注目すると、40℃10分の浴槽浴の条件では入浴しない条件を比べて直腸温が大きく低下した。(図18)
就寝前に入浴を行い、深部体温を上げておくことによって、入眠後に体温が下がりやすく深い睡眠につながることが示唆された。一方で、就寝直前に熱いお湯に入ると覚醒しやすくなるため、お湯の温度は40℃以下にすること、就寝の1時間から1時間半前には入浴を済ませることに気をつける必要がある。
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)
問題④
半身浴は、身体への負担が少なく、リラックスするために適した入浴方法である
問題④回答
正解はイエスです!
半身浴:身体への負担が少なく、リラックス効果が期待できる。
半身浴はみぞおちあたりまでお湯に浸かる入浴法であり、全身浴よりも身体への負担が少ない状態で入浴できる。血圧や心臓に負担をかけたくない人(高血圧、心不全など)や、お湯の圧迫感が苦手な人には、ぬるめのお湯の半身浴がおすすめである。
38℃のお湯で20分の半身浴を行った後の耳内の上昇温度を見ると、40℃10分の全身浴との間に有意差があるとは言えなかった(図7)。ぬるめのお湯の半身浴でも、入浴時間を長めにとることで、シャワー等と比べて、全身浴と同じくらい温まる可能性かある。
また、38℃の半身浴は温熱作用が穏やかで、副交感神経が優位になる※1。40℃の全身浴と比較した結果、有意に心拍数が下がっている。これは、全身浴よりもぬるめの半身浴の方がリラックスしていることを示している(図8)。
※1)入浴の事典 東京堂出版 阿岸祐幸 編(P.208~P.209 白倉卓夫)
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)
問題⑤
湯船につかる全身浴には、筋肉の疲労を緩和する効果がある
問題⑤回答
正解はイエスです!
筋肉疲労を緩和する「全身浴」
身体の疲労回復効果を確認する実験を行った。実験は、筋肉疲労を起こす作業の後に、40℃10分の全身浴を行った場合、40℃10分のシャワー浴を行った場合、入浴を行わなかった場合について、筋肉疲労の指標となる筋電図の平均周波数の変化を比較した。その結果、40℃10分の全身浴で筋肉疲労の緩和が有意に高い結果となった(図10)。その原因として、筋疲労の緩和と深部体温の上昇に相関がみられており、全身浴による温熱作用が影響していると考えられる。
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)
問題⑥
シャワー浴は、朝の目覚めや気分転換したいときに効果的な入浴方法である
問題⑥回答
正解はイエスです!
シャワー浴:水流や熱刺激で、朝の目覚めを助ける。
シャワーは浴槽にお湯をはる必要がない手軽な入浴法である。人問の身体には、日中には交感神経が慟いて活動的になり、夜には副交感神経が働いて身体を休めるという仕組みがある。熱めのお湯でシャワー浴をすることで、シャワーの水流やお湯の温熱作用で交感神経の働きが活発になり※1、血圧を上昇させ、目覚めを助けるという実験結果が得られた(図9)。シャワー浴は、朝の目覚めや気分転換したいときに効果的な入浴法といえる。
※1)入浴の事典 東京堂出版 阿岸祐幸 編(P.208~P.209 白倉卓夫)
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)
問題⑦
湯船につかる全身浴には、脳の疲れを軽減する効果がある
問題⑦回答
正解はイエスです!
脳の疲れの軽減には「全身浴」
精神疲労(脳の疲れ)も入浴で暖和することが出来る。精神疲労の指標であるフリッカー値を使って、精神疲労に対する入浴の効果を検証した。図14は、入浴前に行った疲労タスク(眼や脳の疲れを起こす作業)前後でのフリッカー値の変化量と、入浴後に行った疲労タスク後のフリッカー値の変化量との差を表したものである。全身浴では入浴しない場合と比べて有意な差が見られており、精神疲労が軽減する結果となった。
出典:東京ガス都市生活研究所「快適バスライフのすすめ」(2015年9月発行)